バックナンバー(2011年4月1日)
「被災馬INFO」を立ち上げて間もなく2週間となります。
これまでにたくさんのご支援をいただき、厚く御礼申し上げます。
情報の橋渡しを目的として始まった本サイトも、既に次の段階に入っています。
たくさんの馬が暮らす相馬、とりわけ震災・津波に加え、原発の20キロ圏内、30キロ圏内、待避区域以外の3地域に分断されてしまった南相馬市の馬たちの被災情報は断片的にしか伝わってきませんが、現地で活動している「NPO法人 馬とあゆむSOMA」の中野さんによると、状況は改善するどころか日に日に悪くなってきています。
震災前の南相馬には、市が馬の飼養を補助していたこともあって、地元の獣医師によると登録されている馬だけでも370頭あまり、個人で飼われていたり、共同で管理する施設に預けられていました。
相馬の人々にとって、野馬追は地域の誇りであり、年に一度の野馬追を楽しみに地域を挙げてのまちづくりをしてきました。
今は相馬の愛馬家たち自身が被災し、ギリギリの状況の中で現地にとどまり、頑張って馬の世話を続けている方たちがいます。預託料を払って馬を疎開させることはとても困難です。
それに加え、原発の影響で、日に日に状況が変化し、一時は再開していた飼料業者も配達を中止したり、飼料がある場所にもガソリン不足で取りに行けないなのど状況となっています。
そして今、断腸の思いで、馬を手放さなくてはならない人が増えてきています。
被災されたみなさんがこれ以上辛い想いをしないために、せめて安心して馬を手放すことができたら...
そして野馬追の再興を目指すことが心の拠り所となり、人々が元気を取り戻し、南相馬に再び馬が集まってきてくれることを切に願います。
馬を引き取ってくださる方、一時的にでも馬のスポンサーとなって下さる方、無償で疎開をさせてくれる施設を最も必要としています。
また保護されている馬たちの飼料なども援助が必要です。被災馬支援基金は、馬とあゆむSOMAに委託して飼料の援助も始めています。
相馬の馬たちのほとんどが引退競走馬です。競馬関係者の皆様もご協力・ご支援もよろしくお願い致します。
みなさんのご協力と応援をよろしくお願い申し上げます。
2011年4月1日
NPO法人引退馬協会
沼田恭子